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電源開発の多様化

わが国の電力消費量は緩やかな増加傾向にあります。今後も情報化の進展や生活快適性の向上、社会・経済発展などによって増加するものと予想されます。

一方、電気はその特性上大量かつ効率的に貯蔵することが困難なため、もっとも多く電気が使われる時に見合った発電設備をあらかじめ用意して、供給の安定を図る必要があります。

また、将来の電力供給や温暖化をはじめとする地球環境問題に配慮しつつ、これからも長期にわたり電力を安定的に供給するためには、ベースロードを担う中核的な電源である原子力発電をはじめ、水力、火力、風力等の各電源の特性を上手に組み合わせ、電源の多様化を図ることが必要です。

最適な電源構成をめざして

日本の発電は、かつては水力発電が中心でしたが、豊富で安い石油の出現などによって、1955年頃から火力発電が水力発電を上回るようになりました。

火力発電の燃料は石油、石炭、LNG(液化天然ガス)などが使われていますが、最も多い時で全発電電力量の6割以上を石油が占めていました(1965年〜1975年頃)。しかし、オイルショック以降は高価で供給の不安定な石油に代わって、原子力、石炭、LNGなどの代替エネルギーを使った電源の開発が進みました。国の「エネルギー基本計画」においても原子力は、基幹電源と位置づけられています。今後とも脱石油電源の開発推進により、バランスのよい電源構成を図っていく計画です。

発電電力量構成比の推移

出典:「図表で語るエネルギーの基礎 2006-2007」(電気事業連合会)