特集

大学生xスタッフ特別座談会

エコ×エネ体験プロジェクトで私たちはこう変わった

エコ×エネ体験プロジェクトは、2007年の水力編@奥只見ツアーからはじまりました。開催当時は小学生親子向けの水力編のみでしたが、2009年に大学生向けの水力編とエコ×エネ カフェ、2013年に火力編・ワークショップとプロジェクトの輪が広がっています。今回、10周年を目前に迎えた総括の場として、そしてさらなるプログラムの発展のために、参加した学生およびJ-POWERスタッフによる座談会を開催しました。学生とスタッフそれぞれの立場で、プロジェクトに参加して気づいたことや学んだことなどを、ホンネで語ってもらいました。

座談会出席者のご紹介

2014年度のプロジェクト(2014年3月~2015年3月)に参加された学生のみなさん

麻布大学
あしこ(芦田 梢さん)火力編(ワークショップ)に参加

麻布大学の教職課程研究室で、環境教育を勉強しています。環境教育イベントで、ちーぼーさんにパンフレットをもらったのが参加したきっかけです。苦手だったエネルギー教育の分野を勉強したいと思いました。

立教大学 大学院
イキキ(廖 奕琦さん)ワークショップ、水力編に参加

環境教育、ESD(持続可能な開発のための教育)の研究を行っています。2013年環境教育のイベントで、ワークショップ「エネルギー大臣になろう!」を体験して、すごく面白かったので、別のプロジェクトにも参加したいと思ったのがきっかけです。

横浜国立大学
ぶんぶん(末続 文正さん)すべてのプロジェクトに参加

金属系の材料工学を勉強しています。参加したきっかけは、大学の生協の前にパンフレットが置いてあったことです。ダムや発電所、環境に興味があったこと、このようなプロジェクトに参加する人と交流してみたいと思ったことから、申し込みが迫っていた水力編に応募しました。

早稲田大学
ルイルイ(鈴木 塁加さん)水力編、火力編(ワークショップ)に参加

早稲田大学では、数学を専門に勉強しています。参加したきっかけは、環境イベントで知り合いになったメンバーが楽しく明るかったこと。もうひとつは、単純にきれいな風景を見たくて水力編に参加しました。

芝浦工業大学
のぐっちゃん(野口 剛史さん)カフェ、火力編(ワークショップ)に参加

環境システムを専門に勉強しています。参加したきっかけは、環境イベントで、カフェやツアーの説明を受けたことです。所属している環境サークルでエネルギーを勉強しているので、専門的な話が聞きたくて参加しました。ちなみに2014年度のカフェは皆勤賞です。

J-POWER事務局スタッフ

キャップ(藤木 勇光)
運営チームのキャプテンをしています。スタッフが活き活きとプログラムを実施できるように、いい関係づくりに頑張っています。

キンちゃん(小西 金平)
2014年4月から事務局をしています。その前は磯子火力発電所の発電部門に勤めていました。プロジェクト業務すべてが仕事ですが、特に参加者に馴染みの薄いエネルギーの話を、分かりやすく伝える「伝道師」的な仕事を楽しくやっています。

ちーぼー(青山 千穂)
2014年7月に異動してきました。雑用から参加者へのアフターフォローまで何でもやっています。事務局赴任前は、愛知県にある中部支店の水力発電部門で、土地管理や河川の生物調査などの仕事をしていました。
  • ※本座談会は、2015年2月に磯子火力発電所で開催しました。
  • ※キャンプネーム(本名)で表記しています。キャンプネームとは、参加者同士が親しみを持って呼び合えるように自分で名乗る愛称です。

エコ×エネ体験プロジェクト誕生の経緯

エネルギーと環境の共生を体現する、社会貢献活動をつくりたい

J-POWER事務局スタッフ
キャップ(藤木 勇光)

―まずはキャップから、エコ×エネ体験プロジェクトの立ち上げのきっかけを教えていただけますか。

キャップ:J-POWER(電源開発株式会社)という会社は、2004年に民営化したのですが、それに伴ってJ-POWERらしい社会貢献をやろうという話が社内で持ち上がったんです。民営化の理念として「エネルギーと環境の共生」を掲げていたので、それを体現できるような社会貢献ができないかと模索したことが、エコ×エネ体験プロジェクト(以下エコ×エネ)の立ち上げのきっかけです。

―キャップはどのように関わられたのですか。

キャップ:実は私の前に立ち上げメンバーがいて、今のエコ×エネの骨格をつくってくれたんです。そこで一般の参加者の募集開始となったときに、藤木が責任者になれと。そこでキャプテンをやることになったのが、私の関わりの始まりです。

―最初からキャップだったわけですね(笑)。実際にやられていかがでしたか。

キャップ:最初は今より短く、小学生親子は日帰りツアー、大学生は1泊2日のツアーで実施していました。一方的に私たちが話をするということではなく、双方向でお互いに楽しみ、交流できるといった感じで終わることができたので、思った以上の手ごたえを感じましたね。

ルイルイ:このプロジェクトってどれぐらいの期間で準備してきたんですか?

キャップ:2年ぐらいかな。2005年の12月に、環境教育のプロであるキープ協会と知り合いました。キープ協会が進めている体験型環境教育が、我々はすごいと思って、そのノウハウを発電所案内に応用したわけです。皆さんも経験したように、発電機の音を聞いたり、触れてみて冷たさを感じたりといったものです。正直、発電所に勤務している側は触られたりしたら、トラブルの原因になりかねないから嫌がるんですけどね。

ルイルイ:そうですよね。

キャップ:だけど、安全面を確保しながらも五感を使って学ぶというのは、案内方法として目からうろこでしたね。それから、当初ドクターの実験はまだあそこまでの完成度はなかった(笑)。

一同:(笑)。

キャップ:新聞紙を使って、「森のふかふか感を再現してみましょう」という実験なんかもあったんですよ。それが毎年、毎年、進化して、みんなも体験したあの実験になったんです。全体のプログラムも毎年見直して、みんなで良いものにしようとしています。

ルイルイ:いや、ドクターの実験がすごくよくできていると思って(笑)。水力編のあの実験は感動しましたよね。

あしこ:火力編の実験も分かりやすかったです。

―ところでなぜこのプロジェクトは無料なんですか。

キャップ:さきほど会社の理念を紹介しましたが、「利益を成長の源泉とし、その成果を社会と共に分かち合う」というものもあるのです。もちろんビジネスをやる上で利益は大事ですが、その利益で人材を育成したり、社会に還元して持続可能な社会をつくったりすることも会社としてすごく大事な役割だと思うのです。エコ×エネはこの“社会に利益を還元する”という役目なので、値段はつけられないんですよ。ですから参加者には交通費だけ負担していただいて、参加費や宿泊代は無料にしました。