J POWER 電源開発

WORK

PHASE.1

再生可能エネルギーの拡大

再生可能エネルギーは国内の未利用のエネルギー資源を有効活用できるため、古くから開発が進められています。J-POWERも大規模水力発電所を皮切りに、再生可能エネルギー開発に積極的に取り組んできました。
例えば地熱発電所の開発です。地熱発電は年間を通じて安定的に発電ができる特長があるため、従来から有望な電源として着目されており、J-POWERは1975(昭和50)年から地熱発電に取り組んできました。現在は宮城県で既存設備のリプレース計画、秋田県で新設工事を進めています。
更に、1990年代に入ると、世界的に地球温暖化問題への関心が高まり、発電にあたってCO2を排出しないという点も脚光を浴びるようになりました。特に1997(平成9)年に京都で開催された「地球温暖化防止京都会議」は大きな話題となり、ここで締結された京都議定書はその後の地球温暖化対策活動に大きな影響を与えるようになりました。
特にCO2排出量の多い石炭火力発電所を多く保有するJ-POWERにとってCO2排出対策は喫緊の課題でしたが、風力発電やバイオマス燃料を利用した発電などの技術的な目途が立ったことから、再生可能エネルギーの利用拡大にも力を入れるようになりました。
例えば風力発電です。J-POWERは2000(平成12)年に風力発電事業を開始。現在は国内20地点以上で合計約40万kW以上の風力発電所が営業運転をしており、国内第2位の規模を誇っています。また、北九州市で洋上風力発電の研究も行っています。
さらに、バイオマス燃料の製造や利用も進めています。具体的には低温炭化技術を用いた広島市・熊本市・大阪市等での下水汚泥燃料化事業、国内林地残材を利用した宮崎県での木質ペレットの製造事業、長崎県での一般廃棄物を原料とした炭化燃料製造事業にも取り組んでいます。
これらバイオマス燃料はJ-POWERが保有する石炭火力発電所で燃焼させることで、CO2排出原単位(1単位の電力を生み出すのに必要となるCO2排出量)の低減だけでなく、安定的な電力供給につなげています。
このように、再生可能エネルギー事業の取り組みは地球温暖化対策の点で意義深いだけでなく、J-POWERの新たな事業展開にもつながっているのです。

PHASE.2

グローバルカンパニーとしてのJ-POWER

J-POWERは創業間もない頃から海外にも目を向けて、国際的に事業を行ってきました。
海外での事業として最初に取り組んだのが、海外コンサルティング事業です。
創業後すぐの時期にわずか3年で佐久間ダム・発電所を完成させたJ-POWERは、その技術力の高さで諸外国からも注目されるようになり、1960(昭和35)年頃から、海外からの要請に応じて社員が技術協力のために各国へ赴いていました。その後、海外技術協力に関する部門が発足し、本格的な海外コンサルティング事業が始まりました。
以来、発電所開発のマスタープランの作成や発電所建設の実現可能性調査、設計、建設工事の施工監理といった各種コンサルティング事業を世界各国で行ってきました。その数は60ヶ国以上・350件以上に達しています(2017年3月末現在)。また、海外からの研修生の受け入れにも積極的に取り組み、人的ネットワークを通じて国際的な信頼関係を広げています。
次に、海外での発電事業への参画です。J-POWERでは、長年にわたる海外コンサルティング事業で獲得してきたノウハウや人的・組織ネットワークを強みとして、1990年代後半から海外で発電所を建設または買収し、その国で電力を供給する海外発電事業に取り組んでいます。
世界の電気事業は民営化・自由化が進んでおり、IPP(Independent Power Producer:民間による発電事業)方式が主流となっています。そこでJ-POWERは、電力需要の伸びが見込まれるタイ、中国などのアジア地域をはじめとして、海外発電事業に積極的に参画しています。特にタイでは、電力供給の約1割はJ-POWERが支えています。また、最も電力市場の自由化が進展している米国でも積極的にプロジェクトを獲得しており、現在10の発電所を保有しています。特に、オレンジ・グローブ発電所プロジェクトはJ-POWERが米国で発電所を一から建設した画期的なものでした。
現在、海外での稼働中の発電所は35件以上で海外持分出力は約670万kW。さらにアジアを中心に、世界中で高効率・環境配慮型の発電事業を展開していき、2025年度に海外持分比率を1,000万kWにまで増強させる計画を策定しています。

PHASE.3

J-POWER、第二の創業

J-POWERは戦後の復興期を支えるという国家的命題から発足したこともあり、元々は政府が株式の大半を保有する特殊法人でしたが、電気事業の自由化の流れを見据え、民営化によって自らの創意工夫で経営していくことを決定。2003(平成15)年の電源開発促進法の廃止を経て、2004(平成16)年に東京証券取引所第一部市場に上場し、政府保有株式を全て売却し完全民営化を果たしました。
また、この民営化に向けた動きの中で、J-POWERの企業理念を、
『人々の求めるエネルギーを不断に提供し、日本と世界の持続可能な発展に貢献する』
と定めました。
民営化当時のJ-POWERを取り巻く事業環境は、国内人口の減少とそれに伴う電力需要の伸び悩み、電気事業の自由化の進展、地球温暖化問題の深刻化など、これまで経験したことの無い不透明なものでした。そのような中、「我々は今後誰のために、何のために仕事をしていくのか」と問い直し、全社を挙げて議論した結果、「エネルギーの安定供給」と「世界の発展」を実現していくことこそがJ-POWERの存在意義であると改めて定義したのです。
この企業理念を制定して以降、その間にもリーマンショックや福島第一原子力発電所の事故を契機とした電気事業の構造改革の動きなど、企業理念を制定した時には予想もしなかった大きな変革の時を迎えています。しかし、この企業理念は色褪せることなく、J-POWERの進むべき道を示し続けています。