タイ国・ロイエットもみ殻火力発電所の営業運転開始について
平成15年5月30日
電源開発株式会社
当社が、タイ国において、タイ国の民間発電会社であるEGCOと共同で、タイ国ロイエット県において平成13年10月より建設を進めてまいりましたもみ殻火力発電所(出力約1万kW)が、平成15年5月29日より、営業運転を開始しました。

本発電所は、タイ国のSPPプログラム(小規模発電事業者買取保証制度)に基づき、EGAT(タイ国発電公社)に電力を卸販売するものです。
本事業は、もみ殻を商業用に有効利用するタイ国における最大規模のもみ殻発電事業となるものであり、また当社にとっては、国内及び海外における初のバイオマス発電事業になりました。

なお、本発電所の運転開始により、当社が海外において係る発電所は11箇所(運転中9件、建設中1件、計画中1件)となります。

※SPPプログラム:小規模発電事業者買取保証制度
SPP(Small Power Producers)プログラムは再生エネルギーや廃棄残余燃料の利用を促進するとの観点から、9万kW以下クラスの小規模な事業者が発電し、それをEGATに売電することを認める政策に沿って1992年に制定された法律である。
具体的には(1)水力・風力・ミニ水力発電、(2)バイオマス発電、(3)火力・コージェネ(熱電併給)システムのいずれかによって発電した電力をEGATが買電する。
2003年3月末時点では、55の発電所(204.8万kW)が電力供給を行っている。
1.事業の概要
地 点 タイ国ロイエット県ロイエット市郊外(バンコクから北東約510km)
タイプ もみ殻燃焼火力
出 力 0.995万kW
燃 料 ロイエット県最大の精米会社より出されるもみ殻
消費量:最大日量約270トン
年間約76,000トン[想定利用率:約75%]
スキーム BOO方式(Build, Own and Operate方式)
販売先 EGAT(タイ電力公社) 0.88万kW
事業会社名 Roi-Et Green Company Limited(2000年7月設立)
運転保守 ESCO社(EGCOの子会社)
総事業費 約600百万バーツ(約18億円:1バーツ3.0円で換算)[出資3:借入7]
融 資 タイ国産業金融公社(IFCT)よりプロジェクトファイナンスにより調達。
EPCコントラクター 住友商事株式会社・タイ明電舎株式会社
工 程 2001年10月 工事着工
2003年5月 運転開始
2.現地事業会社の概要
名 称 Roi-Et Green Company Limited
所在地 タイ国バンコク市
資本金 約180百万バーツ(約5.4億円:1バーツ3.0円で換算)
出資比率 現地持株会社「EGCO Green Energy Company Limited」
95%(約5億円相当)
現地精米会社「Sommai Roi-Et Rice Mill Limited Partnership」
5%(約0.4億円相当)
※ 現地持株会社「EGCO Green Company Limited」は、当社26%(約1.3億円相当)及びEGCO(Electric Generating Public Company)74%(約3.7億円相当)の出資により、2000年4月に設立。
事業概要 発電設備の建設・運営及び電力の販売
[参考資料1]
当社の海外IPPプロジェクトの現況(平成15年5月現在)

[商業運転中]
(1)フィリピン・レイテ地熱発電事業(4.9万kW)
  • 当社の出資比率は10%
  • 10年1月に商業運転開始(当社は9年5月より資本参加)。

  • (2)タイ・タイオイルパワーガスコージェネレーション事業(11.4万kW及び蒸気141.5トン/時)
  • 当社の出資比率は19%
  • 10年4月に商業運転開始(当社は13年4月より資本参加)。

  • (3)タイ・インディペンデントパワーガス火力発電事業(70万kW)
  • 当社の出資比率は11%(タイオイルパワー社を通じての間接出資)
  • 12年8月に商業運転開始(当社は13年4月より資本参加)。

  • (4)中国・天石ボタ焚き火力発電事業(5万kW)
  • 当社の出資比率は24%
  • 13年5月に商業運転開始(当社は12年12月より資本参加)。

  • (5)タイ・ガルフガスコージェネレーション事業(10.7万kW及び蒸気32トン/時)
  • 当社の出資比率は49%(ガルフエレクトリック社を通じての間接出資)
  • 10年9月に商業運転開始(当社は13年11月より資本参加)

  • (6)タイ・ノンケーガスコージェネレーション事業(12.7万kW及び蒸気26トン/時)
  • 当社の出資比率は49%(ガルフエレクトリック社を通じての間接出資)
  • 12年12月に商業運転開始(当社は14年11月より資本参加)。

  • (7)タイ・サムットプラカンガスコージェネレーション事業(12.2万kW及び蒸気35トン/時)
  • 当社の出資比率は49%(ガルフエレクトリック社を通じての間接出資)
  • 11年8月に商業運転開始(当社は14年11月より資本参加)。

  • (8)タイ・ラヨンガスコージェネレーション事業(11.6万kW及び蒸気30トン/時)
  • 当社の出資比率は20%
  • 15年1月28日より商業運転開始。

  • (9)タイ・ロイエット籾殻火力発電事業(0.995万kW)
  • 当社の出資比率は26%
  • 15年5月29日よりの商業運転開始。


  • [建設中]
    (10)台湾・嘉恵(チアフイ)ガスコンバインド火力発電事業(67万kW)
  • 当社の出資比率は40%(Jパワーインベストメント社を通じての間接出資)
  • 現在は、16年3月の商業運転開始に向け建設中。


  • [計画中]
    (11)インド・ラマグンダム石炭火力事業(52万kW)
  • 当社の出資比率は11%
  • 建設期間の施工監理、完工後の発電所の運転保守を行う現地法人を別途設立し業務履行する予定。
  • 現在、インド側銀行団の融資契約に係る最終調整を実施中であり、調整終了次第、工事着工予定。
  • 商業運転開始は平成17年以降を予定。
  • 以上
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