アッシュクリート(石炭灰硬化体)利用による
海域環境創造技術を積極提案
〜電源開発、ハザマ、西武建設が新会社を共同設立〜
平成14年6月20日
電源開発株式会社
電源開発株式会社(中垣喜彦社長)とハザマ(大和文哉社長)、西武建設株式会社(岸田勝實社長)の三社は、アッシュクリート(石炭灰硬化体)を利用した人工海底山脈などの海域環境創造技術について、共同で普及・提案を図っていくため、新会社の共同設立について基本協定書を締結した。

新会社ではアッシュクリートを利用した人工海底山脈等の海域構造物築造に関する総合的エンジニアリング業務を行い、当面国内での海域環境創造技術の普及・提案、技術指導などを行っていく。

新会社の概要は以下の通りであり、今後、詳細を確定したうえで7月中を目途に新会社を設立する。
【新会社に関する主な内容】
会社名称 :株式会社アッシュクリート
資本金 :42百万円
出資構成 :電源開発(株)20百万円、ハザマ20百万円、西武建設(株)2百万円
社長就任予定者 :ハザマ 技術・環境本部環境事業開発部部長 鈴木達雄
電源開発株式会社は石炭灰利用に係る関連技術を新会社に提供し、ハザマは長年にわたって開発してきた産業副産物リサイクル技術であるアッシュクリート関連特許の専用実施権を新会社に譲渡する。また、西武建設株式会社は、昨年事業提携したハザマとの技術相互交流の一環として、新会社の設立に参加する。

石炭火力発電所から生み出される石炭灰の発生量は、年間1,000万tに迫ろうとしており、指定副産物として利用方策の拡大を含め、その利用促進が強く求められている。
また、水産庁は水産基盤整備の重点施策(注1)(72.8kb PDF)として平成13年度より、「沖合い水産資源の持続的利用のための漁場整備対策」、「藻場・干潟造成等の漁業資源生息環境改善対策」等を推進しようとしている状況である。

電源開発株式会社は国内最大の石炭火力発電事業者であり、副産物である石炭灰の各種利用技術の開発とその実用化に長年取組んできた。ハザマは石炭灰利用技術としてアッシュクリートの製造およびその利用技術を有している。
アッシュクリートは、1995年から(社)マリノフォーラム21(注2)(72.8kb PDF)が実施した人工海底山脈による漁場造成実証事業(注3)(72.8kb PDF)において、その構築材料としての有効性が確認されており、「沖合い水産資源の持続的利用のための漁場整備対策」のひとつとして認知されている。さらに岩礁性生物群の形成による海域環境創造効果も期待される。

電源開発株式会社とハザマ、西武建設株式会社の三社は、今後新会社を中心にアッシュクリートを利用した構築物等による海域環境創造技術を積極的に提案していく。
参考資料
以上
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