LPG(液化石油ガス)地下備蓄基地建設に係る
土木施工監理業務の受注について
平成14年5月15日
電源開発株式会社
当社はこの度、三菱マテリアル株式会社ならびに日鉱探開株式会社とともに、当社を代表とする共同企業体(以下「当JV」という)を結成し、日本液化石油ガス備蓄株式会社より、LPG地下備蓄基地建設に係る土木施工監理業務を受注いたしました。

LPG地下備蓄基地の建設は、倉敷基地(岡山県倉敷市)および波方基地(愛媛県波方町)の2地点で計画されており、当JVは、これら2地点の工程管理、品質管理等の土木施工監理業務を実施します。
本業務は本年4月より平成21年7月まで約8年間にわたって実施する予定であり、受注金額は今年度分で9億5千万円です。

なお、当JVは、平成13年3月に、本基地建設に係る土木実施設計業務についても受注しており、今回の土木施工監理業務の受注はそれに続くものです。

  • 「LPG地下備蓄基地建設事業」について


1.LPGの国家備蓄について
  • LPGの国家備蓄については、平成4年6月の石油審議会報告に基づき、石油公団が、平成22年度までに150万t(輸入量の約30日分)の国家備蓄を実現することを目標に、備蓄基地計画を策定しました。
  • これに基づき、石油公団は、実施主体として平成10年12月に日本液化石油ガス備蓄株式会社を設立するとともに、基地の建設地点を以下の5地点に決定しました。
区分 地点 備蓄量 立地決定時期 貯蔵方式
地下備蓄基地 愛媛県 波方町 45万t H12.3 水封式岩盤貯槽
(常温高圧貯蔵)
岡山県 倉敷市 40万t H12.12
地上備蓄基地 石川県 七尾市 25万t H10.10 鋼製タンク
(低温常圧貯蔵)
長崎県 福島町 20万t H10.11
茨城県 神栖町 20万t H13. 5
2.LPG地下備蓄基地の概要
  • LPG地下備蓄基地は、地下深部に岩盤空洞を掘削し、その中にLPGを貯蔵するもので、海外では多数の実績がありますが日本では初めてです。貯蔵にあたっては、常温高圧状態で貯蔵されるLPGの圧力よりも高い地下水圧を岩盤空洞に作用させてLPGを岩盤空洞内に封じ込める「水封方式」を採用しています。
  • LPG地下備蓄基地の建設が計画されている倉敷基地及び波方基地の諸元は下表のとおりです。
(1)倉敷基地の諸元
備蓄容量 プロパン40万トン
岩盤貯槽 断面積:約330平方メートル、長さ:約640m×4列
その他土木施設 作業トンネル、配管竪坑、水封設備等
(2)波方基地の諸元
備蓄容量 プロパン30万トン、ブタン15万トン
岩盤貯槽 断面積(プロパン):約650平方メートル、長さ:約490m×2列
断面積(ブタン) :約650平方メートル、長さ:約430m×1列
その他土木施設 作業トンネル、配管竪坑、水封設備等
  • エンジニアリング業務の受注拡大について
  • 当社は、自社の発電事業において、数多くのトンネルや地下発電所といった地下構造物について、計画から、調査、設計、許認可対応、工事発注、施工管理、運転管理に至るまで、一貫したエンジニアリング業務を実施しており、地下に関する様々な技術を蓄積しています。
  • これらの経験を生かし、これまでに石油地下備蓄基地(岩手県久慈市・愛媛県菊間町・鹿児島県串木野市)の設計業務及び施工監理業務を受注し、「地下備蓄」に対する十分な経験とノウハウを蓄積してきています。今回のLPG地下備蓄基地の設計業務及び施工監理業務に関してもこれらの経験が高く評価され、受注するに至った次第です。
  • 当社は、昨年5月、「卸電気事業競争力の徹底強化」と「国際事業・新事業の拡大推進」を二大経営方針とする「新経営方針」を定めました。
  • また、本年4月より、全社利益の最大化を図ることを目的として事業部制を導入し、「国際事業・新事業の拡大推進」の一翼を担う事業部として新たにエンジニアリング事業部を設置しました。
  • エンジニアリング事業部は、電気、機械、土木、建築、地質、環境、調達等の広範な分野の専門技術者から構成されております。今後は、約半世紀に亘る自社の電力プロジェクトを通じて培った経験とノウハウを有するこれらの人材を活用して、電気事業分野にとらわれることなく、あらゆる分野における事業培養、営業活動を進め、外部受注の積極的な拡大を目指します。
edept@jpower.co.jp
以上
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