モンゴル国ウランバートル第4火力発電所改修計画(第2期)に関するコンサルタント業務の受注について
平成13年11月29日
電源開発株式会社
当社は、このたび、モンゴル国政府(インフラ省)より、同国最大の発電所であるウランバートル第4火力発電所(総出力54万kW) の改修計画(第2期)に関するコンサルタント業務を受注いたしました。
当社が行う主な業務は、国際競争入札手続きに係わる評価業務、施工監理業務、技術移転等です。
本業務は本年11月より2006年10月まで5年間にわたって実施する予定であり、受注金額は290百万円です。
ウランバートル第4火力発電所改修計画(第2期)は、2001年3月に、国際協力銀行とモンゴル国政府間で、総額約61億円を限度として締結された円借款事業で、2001年6月に、モンゴル国政府がコンサルタントの入札を実施、当社がこれに応札した結果、第1位に指名され、契約締結に至ったものです。
本業務受注により、当社の海外コンサルティング業務実績は、累計で58カ国195件目(モンゴル国においては2件目)となりました。
○ウランバートル第4火力発電所(総出力:54万kW)
本発電所は、モンゴル国の首都であるウランバートル市に位置し、モンゴル国全人口の約30%にあたる79万人が生活している首都ウランバートル市内の電力約70%、温熱水約60%を供給している熱併給発電所です。
発電機 出力 運開年月 ボイラー
1号機 8万kW 1983年10月 No.1〜No.8ボイラ
(各容量420t/h)よ
り発電機1〜6号機
に供給。
第1期改修
ボイラ(No.1-4)

第2期改修
ボイラ(No.5-8)
発電機励磁シス
テム(1-4号機)
2号機 10万kW 1984年11月
3号機 10万kW 1985年12月
4号機 10万kW 1986年12月
5号機 8万kW 1990年02月
6号機 8万kW 1991年12月
(注)熱併給発電所のためボイラーは8基(No.1〜No.8)ある。
○本計画実施の背景・経緯
  1. モンゴル全体の発電設備容量は約82.8万kW(2000年末)であり、電力供給は主として、中央電力系統(CES)、東部電力系統(EES)及び西部電力系統(WES)の3電力系統により行われています。また、首都ウランバートル市を中心とした中央電力系統の設備容量は約78.6万kW(2000年末)であり、同市には全人口の約30%にあたる78.7万人(2000年末)の人々が生活しています。
  2. 本件対象のウランバートル第4火力発電所は、ウランバートル市内の電力の約70%、温熱水の約60%を供給しています。しかしながら、同発電所の設備は、旧式システムであることから、燃焼効率が悪く、多量の石炭を消費し、これに起因する大気汚染物質排出が多い他、事故の多発等により稼働率が低くなるなどの問題を抱えています。その結果、停電や暖房用温熱水の温度低下が頻繁に起こる状況にあり、特に需要がピークになる冬季(最低気温−40℃)には、市民生活と工業生産に深刻な影響を及ぼしています。
    このため、モンゴル国政府の要請に基づき、我が国は1992年に無償資金協力により、温水供給設備等の改修を実施。その後、1996年には有償資金協力による同火力発電所改修計画第1期として当該発電所のボイラーのうちNo.1〜No.4ボイラーの燃焼方式転換及び制御装置の改修・更新並びにボイラーチューブの調達を実施しました(尚、第1期に関する施行管理業務等につきましては、当時当社の子会社であった(株)EPDCインターナショナル[H11.9に当社本体に吸収合併済]が受注しております。)。
  3. さらにモンゴル国政府は、1998年5月に我が国の有償資金協力事業による同火力発電所改修計画第2期として、No.5〜No.8ボイラーの燃焼方式転換並びに制御装置改修・更新(No.5〜No.8)、及びボイラチューブの取替え、発電機励磁システムの取替(No.1〜No.4)等を要請してきました。
    そこで、本件改修計画第2期に係る諸準備として、
    (1)実施設計
    (2)入札図書等の作成
    (3)当該発電所の維持管理補修計画の作成等
    を、国際協力事業団(JICA)の開発調査として実施することとなり、JICAとモンゴル国政府間で合意に達しました。
    本件業務については、2001年6月、当社がJICAより受注し、2002年9月まで実施する予定であり、契約金額は2001年度分、約140百万円です。
  4. それと併行して、2001年3月、国際協力銀行(JBIC)とモンゴル政府は、本件改修計画第2期(資機材調達及びコンサルタントサービス)に対して総額約61億円を限度とする円借款契約に調印しました。そして、2001年6月、モンゴル政府(インフラ省)は、コンサルタントの入札を実施、当社はこれに応札した結果、第1位に指名され、契約締結に至ったものです。
以上
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