インドネシア国ビリビリ水力発電計画に関する
詳細設計及び施工監理業務の受注について
平成12年4月27日
電源開発株式会社
当社はこのたび、インドネシア国電力公社(PLN)よりビリビリ水力発電計画に関する詳細設計及び施工監理業務を受注し、本格実施することとなりました。

ビリビリ水力発電計画の概要
本計画は、インドネシア国電力公社(PLN)がインドネシア国南スラウェシ州の州都マッカサル(旧名ウジュンパンダン)市(人口約130万人)及びその周辺地区において急増する電力需要に対処するため、ジュネベラン川中流に位置するビリビリ多目的ダムに発電設備(17,700kW)を設置するものです。
なお、同ダムは発電以外に、生活用水、工業用水及び灌漑用水の確保も目的とする多目的ダムであり、平成11年12月にダム本体及び関連施設が完成しています。

今回受注業務の概要
今回受注した案件は、ビリビリ多目的ダムの発電設備設置に関する詳細設計及び施工監理のコンサルタント業務を行うもので、平成9年9月に株式会社EPDCインターナショナル(当時。平成11年9月1日付にて当社と合併)がリーディングファームとなり、建設技研株式会社インターナショナル及びインドネシア国クワルサ・ヘクサゴン社とともに共同企業体を結成し入札に参加していたものです。その後、本共同企業体とインドネシア国電力公社との間で契約交渉を行った結果、契約を締結し実施することとなったものです。
本件業務については、国際協力銀行から融資を受けます。
当社の担当業務範囲は、プロジェクトダイレクター、チームリーダー、土木、土木構築物、電気、電気機械及び関連設備です。
契約金額は約5.5億円、うち当社分は約2.5億円で、業務期間は平成17年4月までの予定です。
本件により、当社の国際協力プロジェクトは累計で、55ヶ国、172件となります。
[参考]
[インドネシア国電力公社の概要]

1.名称:インドネシア国電力公社(PT Perusahaan Umum Listrik Negara;略称PLN)

2.設立:1961年 なお、1994年に株式会社化されています。
(上記にともない、日本語標記を「インドネシア国有電力会社」とすることもあります。)
また、1995年10月に、PLNの2発電事業子会社が設立されました。

3.従業員数:56,500人(1996年末時点;PLNと2発電子会社の合計)

4.事業概要
(1)設備概要:(1995年末時点;PLNおよび2発電子会社が所有する発電設備)
 合計:1,498.6万kW
 内訳:水力217.8万kW 火力1,250.3万kW 地熱30.5万kW
(2)発電電力量:58,210百万kWh(1995年)
(3)販売電力量:49,749百万kWh(1995年)

5.事業概要:
電力国有化政策にもとづき、各地の私営電力公社が次第に公社化され、各地の電力公社を全国的に統合するため、1961年にインドネシア電力公社(PLN)が設立されました。

6.インドネシア国の電力事情
(1)インドネシアでは、自家用発電が非常に高い。
(事業者1,420万kw、自家発409万kW、合計1,829万kW;1994年時点)
(2)IPP
1992年大統領令により、電力部門へのIPP(独立発電事業)参入が可能となった。
但し、通貨切り下げにより売電先となるPLNの財政基盤が大きく悪化し、電力需要が激減したため、多くのIPPが契約不履行に陥っている。
(重化学工業新報:第6269号=2000.3.24)

(注)データは、「海外諸国の電気事業 第一編 1998年」((社)海外電力調査会)他より。
以上
Page Top
CLOSE