中国ゲン水水力発電計画 コンサルタント業務の受注について
平成11年5月10日
電源開発株式会社
当社は、このたび、中国の湖南五凌水電開発公司(こなんごりょうすいでんかいはつこんす)より、中国湖南省の河川、ゲン水で計画されている中国ゲン水水力発電計画に関するコンサルタント業務を受注いたしました。

中国ゲン水水力発電計画の概要
中国ゲン水水力発電計画は、ゲン水の本流および支流の中流域に2ヶ所のダム式水力発電所(洪江(こうこう)発電所:計画出力22.5万kW、碗米坡(わんみーぽー)発電所:同24万kW)を建設する計画で、わが国の中華人民共和国に対する円借款案件として海外経済協力基金(OECF:篠沢 恭助 総裁)が1998年12月25日に中華人民共和国との間で契約調印した案件のひとつです。
湖南省は内陸部と沿海部の中間に位置し、中国の経済発展上重要な位置にあります。しかし、同省の電力需給は逼迫しており、本案件の二つの水力発電計画は同省の電力需給を緩和するため、建設が計画されているものです。
また、昨年発生した華中地方の大洪水の例に見るよう、本地域での洪水調整は特に重視されており、本案件で予定されている水系集中制御技術の開発もおおきく期待されています。

当社受注業務の概要
当社が今回受注した業務は、中国ゲン水水力発電計画に関し、機器国際調達に係る入札監理、施工監理、環境影響監理、水系集中制御に関する技術提供、研修員受入等のコンサルタント業務を行うものです。
契約金額は約163百万円、業務開始は1999年5月、業務完了予定は2003年4月です。
当社は、今回、湖南五凌水電開発公司から特命で指名を受け契約交渉に招聘されました。これは、(1)当社がこれまでにゲン水流域の五強渓(ごきょうけい)水力発電所、凌津灘(りんじんたん)水力発電所に関しコンサルタント業務を提供した経験があり湖南五凌水電開発公司他中国側関係者と長期にわたり信頼関係を有していること、(2)洪江水力発電計画で採用が予定されている大規模なバルブ水車に関し只見発電所(注1)、佐久間第二発電所で多くの経験を有していること、(3)日本において多くの水系集中制御の実績を有していること等を評価していただいたためと考えられます。
なお、当社が中国の案件に関して技術協力プロジェクトを受注し、実施するのは15件目(12地点、国等からの受託案件を含む)であり、これにより当社の国際協力プロジェクトは累計で49カ国、160件となります。
(注1)只見発電所:世界最大のバルブ水車発電機(出力6万5千kW)の水力発電所で、平成元年に運転開始し、現在まで順調な運転を行っております。
以上
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