只見幹線増強第3期工事の終了及び運用の開始について
平成11年4月19日
電源開発株式会社
当社は、福島県・新潟県の只見川水系発電所群と首都圏を結ぶ、既設の送電線である只見幹線の一部区間について建替増強工事を行ってまいりましたが、 4月16日に運用を開始致しました。これにより、送電電圧が27.5万Vから50万Vへ、また送電容量が72万kWから 750万kWへそれぞれアップ致しました。

只見幹線は、昭和34年に当社が建設し、上述の電源地域と首都圏を結ぶ基幹送電線として電力の安定供給に寄与してきましたが、首都圏の電力需要増大に伴い建替増強を行う必要が生じたため工事を行ってきたものです。
工事は増強する区間を3つに分け南から進めてきました。第1期は東京電力株式会社北熊谷変電所(埼玉県熊谷市)から同社新坂戸変電所(埼玉県坂戸市)までの区間を、昭和60年3月に着工し平成元年6月に完成しております。第2期は同社新新田変電所(群馬県新田郡新田町)から北熊谷変電所までの区間を平成3年4月に着工し平成6年5月に完成しております。

今回、第3期としてNo.227(群馬県利根郡利根村)から東群馬変電所(群馬県利根郡利根村)の間(亘長1.4km,鉄塔基数4基)を27.5万Vで、東群馬変電所から新新田変電所の間(亘長30.6km,鉄塔基数83基) を50万Vにて平成8年10月に着工し4月16日に使用前 検査に合格したものです。

これにより、昭和60年からの約15年に及ぶ只見幹線増強工事は一段落し、亘長76.7km、鉄塔基数にして212基の区間が50万Vの送電線となり、首都圏への電力の安定供給が強化 されることとなりました。

【工事施工上の特徴】
  1. 送電線の電圧を昇圧すると送電線全体の幅が広がりますが、この建替では周囲を住宅等で囲まれた地域があり幅を広げることができないため、既設の幅に収めるよう、V吊懸垂がいしの採用等設計に工夫を致しました。

  2. 電線の表面に突起部を設けた低風音電線を採用し、風切り音が充分小さくなるように致しました。
【主な諸元】
  1. 亘長     76.7km(内1.4kmは27.5万V)
  2. 電圧     50万V(一部27.5万V併架及び27.5万V単独)
  3. 回線数    2回線
  4. 鉄塔基数   212基(内4基は27.5万V)
  5. 鉄塔の高さ  平均92m
  6. 送電容量   750万kW(50万Vの値)
以上
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