Jパワー・住友商事によるフィリピン国CBK発電所の買収について
〜Jパワー・住友商事ともに初の水力海外IPP〜

平成17年3月16日

電源開発株式会社
住友商事株式会社


 電源開発株式会社(社長=中垣喜彦、以下「Jパワー」)は、住友商事株式会社(社長=岡素之、以下「住友商事」)とともに、設立したオランダ法人(出資比率各50%)を通じて、フィリピン共和国ラグナ州にあるシービーケー(CBK: Caliraya, Botocan, Kalayaan3発電所の総称)発電所(総出力72.8万kW)を所有するシービーケー・パワー社(CBK Power Company Ltd.)および発電所の運転管理を行っているカラヤン・パワー・マネジメント社を買収することとしました。

  シービーケー・パワー社は、インプサ社(アルゼンチン国)とエジソン・ミッション・エナジー社(以下「EME社」:米国)が50%ずつ所有するフィリピンの会社で、カリラヤ(一般水力、2.26万kW)・ボトカン(一般水力、2.08万kW)・カラヤン(揚水、68.46万kW)発電所を建設、2004年より完工・営業運転しているものでフィリピン国営電力公社(National Power Corporation)に売電しています。また、運転管理については同様に両社が出資しているカラヤン・パワー・マネジメント社が行っています。

カラヤン揚水発電所の写真
 インプサ社・EME社の両社は、海外展開戦略の見直し等から同社の売却を検討しておりましたが、①同発電所が安定的に運転されていること、②25年間の売電契約により相応の収益が見込めること等からJパワーは住友商事をパートナーとして、今般、両社の全権益を買い取ることとしました。

 既にEME社の持ち分50%の権益を取得し、今春を目処に残りのインプサ社の持ち分を取得する予定です。また、買収金額は両社合わせて総額約230億円を見込んでおり、その内約100億円については国際協力銀行他からの融資を予定しています。なお、当該融資は、国際協力銀行にとって、日本企業による海外IPP権益取得をプロジェクトファイナンスベースで支援する最初のケースとなります。
(カラヤン揚水発電所)

 完全買収後は、シービーケー・パワー社の意思決定機関である経営委員会にJパワーと住友商事から各2名を派遣し、同社の経営を行います。また、発電所の運営につきましても、Jパワーから最高経営責任者と運転保守責任者を、住友商事から総務責任者を派遣し、マネージメントのすべてを日本企業で占める予定です。  

  Jパワーは上記フィリピン国営電力公社向けコンサルタントサービス提供という形態で30年近くの実績を有していますが、フィリピンにおけるIPP事業は1998年のレイテ地熱発電所(4.9万kW:出資割合10%)についで2件目となります。今回の大型案件買収により、国別の出資規模としてはタイに次いで2番目の規模となります。

 住友商事は、アジアにおいては、これまで新規IPP開発案件を中心に取り組んできましたが、本件はアジアで初のIPP買収案件となります。今後もアジアにおける大型IPP事業への参画を積極的に進めてまいります。


CBK発電所概要
発電所名
カリラヤ水力発電所
ボトカン水力発電所
カラヤン揚水発電所
所在地
ラグナ州ルンバン
ラグナ州マハイハイ
ラグナ州カラヤン
形式
ダム水路式(一般)
ダム水路式(一般)
ダム水路式(揚水)
出力
2.26万kW
(1.13万kW×2)
2.08万kW
(1万kW×2、800kW)
1期33.6万kW
(16.8万kW×2)
2期34.86万kW
(17.43万kW×2)
運開日
2002年12月(改修)

2003年6月(改修)

2002年3月
2004年1月





以上


<お問合せ先>
Jパワー 広報室 山田、吉永 TEL 03-3546-2211(代表)
住友商事 広報部 上田 TEL 03-5166-3096



添付書類



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