小学生親子向け 水力編@奥只見

エコ×エネ体験ツアー 水力編@奥只見小学生親子ツアー プログラムアドバイザー

満天の星空の星の瞬きと子どもたちの「目」

満天の星空の星の瞬きと子どもたちの「目」

「あっ、流れ星見つけたよ」、「うわー、さむーい」、「すげー、川の音が大きくなった!」これらは、一緒に歩いていたとき、こども達が発した「生」の言葉。
最初の言葉は、ナイトハイクプログラムで夕暮れから真っ暗になる移り変わりの時間の中で、山にのぼり、電気がひとつもない空間に到着し、道にねっころがって空を見上げたときの女の子の喜びに満ちた声。

二つ目は、ダム見学プログラムで電気を発電している場所に行く途中、地下12階にエレベーターで降り立ったときの、男の子のびっくりした声。年中11度に保たれるその空間にも生える植物の発見にも驚いた。
三つ目は、森の案内人のプロ集団「キープ協会」の「みけ」さんが、森の体験をより研ぎ澄まして感じるために、森に入る最初に教えてくれた、聞きたい方向に体を向けて耳の後ろに手のひらを立てる技術に対して、発された男の子の驚きの声。
理屈や説明は最低限で、「体験」にこだわるこのツアーに圧倒された。

さまざまな「体験」を通してダム見学やブナ林での森林体験と、自然と暮らしと電気エネルギーがどのようにつながっているのかを「体感」できるこのツアー。こどもたちはもとより、大人も「温度」や「手触り」で記憶されたものは忘れにくい。
電気のプロ「電源開発」と森の案内人のプロ「キープ協会」が協働する醍醐味が凝縮されていた。準備、下見、実施、反省、準備、実施・・・とPDCAサイクルが行き届いたプログラムで、実施者も参加者もともに楽しめている。ここまで充実したプログラムを作り上げられるのはすばらしい。共感の輪がまたひとつ広がったと思う。

特定非営利活動法人 日本NPOセンター 企画主任
新田 英理子

プロフィール:新田英理子(にった えりこ)
特定非営利活動法人 日本NPOセンター 企画主任

富山県高岡市生まれ。大学卒業後、民間企業の社員教育部門に勤務。1996年9月に退社。
環境NPOなどでの嘱託スタッフやボランティアを経験後、1998年4月より日本NPOセンターの職員となる。主に交流・研修事業と相談事業を担当し、NPO向けの講座、研修、全国大会などの企画・運営を行なっている。また、企業の社会貢献プログラムの相談やNPOの運営相談の応対も行っている。社会的責任向上のためのNPO/NGOネットワークの事務局も担っており、多様な人々の参画によって物事を創り出す喜びを大切にしている。

<その他>
文部科学省「廃校施設の実態及び有効活用状況等調査研究委員会」委員(2002年)
文部科学省「新教育システム開発プログラム」ステアリング・コミッティメンバー(2005年〜)
その他、全国各地でNPO、市民活動等に関するセミナーの講師、ファシリテーター、パネリストを務めている。

http://www.jnpoc.ne.jp/