小学生親子向け 水力編@奥只見

エコ×エネ体験ツアー 水力編@奥只見小学生親子ツアー プログラムアドバイザー

エコ×エネ体験ツアー2008@奥只見に参加して

エコ×エネ体験プロジェクトは、奥只見の大自然そして水力発電所という二つの大舞台を最大限に活用して、エコ、エネそれぞれの価値、そのつながり、それが共存する姿を体験というかたちで感じ、考え、学ばせてくれます。

ここで展開される自然体験プログラムは、現代人があまり働かせていない五感の機能を引き出し、自然と人間の力というものを気づかせてくれます。またダムの地下に潜む発電所を視察するプログラムでは、自然と人間が作り出した構造物が、私たちの暮らしに必要不可欠なエネルギーを供給するためにこのように共存しているという現状を、圧倒的な迫力を持って伝えてくれます。それだけではありません。

本プロジェクトの最大の魅力は人、人が介在すること、人と人とのつながりの大切さ、楽しさを改めて実感させてくれることです。これはJ-POWER、そして協働企画・運営に携わるキープ協会の皆さんの、本業を通じてこのプロジェクトに本気で取り組もうとする姿勢、それでいて常に参加者と同じ目線で一緒に感じ、考え、楽しみ、学び合おうとする態度に自然と参加者どうしが引き込まれ、紡ぎ合い、それぞれが主役になれる関係を皆で創っているからだと思います。

この関係性の構築こそが、実は社会において、そしてCSR活動を推進させる上でとても重要なことなのだと考えます。只、このプロジェクトは始まったばかり、本当の意味でこの取り組みの成果が問われるのはこれからかもしれません。

たとえば、ここで感じ、学び合ったことが、参加した大学生の皆さんの普段の暮らしの中における意識や態度の変化に結びついているのか、また、J-POWER内部におけるCSRに対する意識改革にどのくらいつながっているのか。それらをしっかりと検証し、もし課題があるのなら、改善に向けた新たな対応を打ち出すことも必要でしょう。またそれを繰り返すことで、本プロジェクトが本当の意味で内外ともに価値のあるものに育っていくのだと思います。

J-POWER皆さんには、これからも今のその姿勢や態度を守りながら、エコ、エネ、そして人を大切にする仲間の環を広げていくことに挑戦しつづけていただきたいと願っております。

株式会社エス.ピー.ファーム
代表取締役 近藤修一

プロフィール:近藤修一(こんどう しゅういち)
1963年千葉県生まれ。CSR・環境プランナー・プロデューサー。
(株)エス.ピー.ファーム代表。NPO法人みんなの森づくり協会理事。
企業のマーケティング、プロモーションなどの企画・プロデュースを行うオフィスを経て、「環境コミュニケーション」、「環境教育」、「持続可能な地域社会」をキーワードに1999年(株)エス.ピー.ファームを設立。行政、NGO・NPO、企業、生活者の新たなパートナーシップづくりを目指し、それぞれの中間の立場に立った様々なプロジェクトに取り組んでいる。主な仕事に「森・里山保全における企業の役割〜森林環境コミュニケーションプロジェクト」企画・プロデュース。愛知万博「地球市民村」プロジェクト企画参画。林野庁「森林総合利用の企画・運営」研修講師。著書に「企業が取り組む森林と里山保全・活用事例集(全国森林組合連合会)」など。

ホームページ:http://www.sp-farm.com/