小学生親子向け 水力編@御母衣ツアー

エコ×エネ体験ツアー 水力編@御母衣小学生親子ツアー プログラムアドバイザー

親子で「すごい」エコ×エネ体験

ゴーッとうなりをあげる発電機の音を背に、黄色い小さな扉をかがんでくぐると、目の前には銀色に鈍く光る直径1mほどの金属の軸がものすごいスピードで回っていました。手を伸ばせば触れることのできる眼前でうなりをあげて回っています。もちろん手を伸ばして触れることなど怖くてできません。J-Power御母衣水力発電所の、地中にある発電機のタービンの回転軸です。参加者の親子も、ただ口を開けて眺めることしかできません。そして、ここまで近寄ってもいいのかな?見ていいのかな?怖いけれど近寄ってみたい…。互いにそんなことしか思い浮かばないほどの圧倒される装置でした。水力発電所のスケールの大きさはダムを見れば一目瞭然ですが、その発電の心臓部を目の当たりにすると、改めてその壮大さを実感できます。しかも多くの人々の生活の豊かさを思い描いてこれを造った人達がいた。ダムってすごい!発電ってすごい!ここで電気が生まれているんだ!と。そんな圧倒的な体験からこのエコ×エネツアーはスタートします。

世界遺産、白川郷の近く。自然豊かな岐阜県白川村をフィールドに、川の源流探検、森林の働き、川の浅瀬につかりながらの水力発電の模擬実験、発電の学習、御母衣発電所の見学、豊かな水の流れる白川郷の見学と、大自然がもたらしてくれる自然エネルギー(水力発電)を、プログラムに余裕をもって、噛みしめるように存分に親子で体験することができました。

私たちの使っているエネルギー(電気)は有限です。誰もが頭では理解しています。しかし、その貴重さを、実感を伴って身に染みて理解してきたでしょうか。J-POWERエコ×エネ体験親子ツァーは、社員や発電所職員、ネイチャーガイドといった多くのスタッフによって支えられ、エネルギーの有限さ、貴重さ、壮大さを体験させてもらえるツアーでした。

「すごい」という言葉にならない言葉を、幾度となく聞き、味わい、親子の目で確認し合った、そんな素晴らしい2日間の体験でした。

關口 寿也

プロフィール:關口 寿也(せきぐち としや)
東京都多摩市立南鶴牧小学校
全国小中学校環境教育研究会研究広報部長
平成21年度コア・サイエンス・ティーチャー認定教員
地球温暖化防止コミュニケーター資格取得
大学在学中、原子力政策や地球温暖化(温室効果)について学び、東京都公立小学校教諭として環境教育を実践する。総合的な学習の時間の黎明期より、エネルギー(原子力発電)、食糧問題、ゴミ問題、地球温暖化等についてカリキュラムを作成し、指導してきた。町田市、大田区、多摩市公立小学校教諭、多摩市公立小学校副校長を経て現職。環境教育を核としたESDの推進により、子供を変えることで世界を変えることを信条に研究を進めている。