小学生親子向け 水力編@御母衣ツアー

エコ×エネ体験ツアー 水力編@御母衣小学生親子ツアー プログラムアドバイザー

人としての生き方までも考えさせてくれた2日間

「電気はどこからくるのでしょうか」と先生が子どもたちに訊きました。そうしたら、ある子が「電気はコンセントからきます」と答えていたとのことです。これは以前、私が同僚から聞いた話です。
今の子どもたちはコンセントにプラグを差し込めば必ず使える、電気があって当たり前の感覚なのかもしれません。しかし、生活の中にある電気、ガス、ガソリンなどのエネルギーは、「実は当たり前ではないこと」を子どものころから理解することはとても大切だと思います。

御母衣ダムでは、普段見ることができない発電機室や水車ピットの見学、インクライン(ケーブルカー)の乗車、そしてダム本体の巨大なロックフィルを真下から見上げることができました。特に水車ピットでは、高速回転している様子とともに、力強い大きな音・振動・匂いを肌で感じながら電気が生まれる現場を見られたことはとても貴重でした。この水車を動かすために巨大なダムで膨大な水を貯めて、地下深くまでトンネルを掘り、24時間様々な人が働いている姿は、確実に電気に対する子どもたち一人一人の電気に対する価値観を変えました。

そして、森や川の自然、合掌造りの生活、荘川桜のあゆみ、人々の努力などをわかりやすく学べるプログラムを通して、電気は自然や社会を大事にする心や行動力が必要なこともわかりました。
まさにJ-POWERエコ×エネ体験ツァーは、人間の知恵とやさしさ、そして最善を尽くし継続していく行動力といった、人としての生き方そのものを考えさせてくれる素晴らしいプロジェクトです。

今後もぜひ続けていただきたいと思います。本当にありがとうございました。

藤森 克彦