小学生親子向け 水力編@御母衣ツアー

エコ×エネ体験ツアー 水力編@御母衣小学生親子ツアー プログラムアドバイザー

キーワードは実感。自然と人間社会とのつながりをエネルギーの視点から実感する。

12組の親子が集まって、天ぷら油で走るエコバスに乗って御母衣ダムへ出発。最初はかたかった子供達も、「森の実を触って当てよう」「手回し発電機でライトをつけよう」などの体験的で楽しいプログラムで徐々にほぐれていきました。ダムの構造に関するクイズもあり御母衣ダムに着く頃は水車を回して電気を作ることが肌で理解できているようになります。

そして、御母衣ダムとその地底の発電所見学。自然をちょっと間借りして、しかし人間にとってはとても巨大な施設。轟音とともに毎分225回も回る軸まで見せてもらえます。人類の英知の結晶とも言える巨大システムは豊かな自然に支えられています。

森が水を保ち、適切な水循環を維持することでダムの水も施設も維持されます。豊かな自然の様子を、真っ暗闇の夜も早朝も森を散策して体験します。

いつも当たり前のように使っている電気。その電気がどのように作られているのか、その一端を体験することができます。手回し発電機につながった4つの電球のうち、1つ2つと外してあげると「あ、軽くなった!」。手に伝わる重みが、スイッチを入り切りすることではわからない電気を作ることそのものを教えてくれます。

学ぶだけではなく、豊かな自然のすばらしさを楽しむこともたくさん実感できます。ツリフネソウ、草笛、ミズナラとチョッキリムシ、流れ星、天の川・・・。自然を楽しみ社会とのつながりを体験的に考えることのできる充実の時間でした。

慶應義塾高等学校教諭/慶應義塾大学講師
松本 直記

プロフィール:松本 直記(まつもと なおき)
慶應義塾高等学校教諭/慶應義塾大学講師

1990年金融機関勤務を経て現職。科学を体験的に学ぶ慶應理科の薫陶を受け、特に気象学、天文学において体験的なアプローチで学ぶ環境作りや教材開発を行う。学内では最先端科学を学べる科学講演会シリーズや中学生から大学生対象の宿泊型サイエンスキャンプの企画運営を行う。学外では日本天文学会、天文教育普及研究会、日本気象予報士会、日本ハンズオンユニバース協会で委員などを務める。著書「新しい高校地学の教科書」(講談社)、「マイファーストサイエンス よくわかる気象・環境と生物のしくみ」(丸善)など。